現在あるメタバースは主に以下のような分類ができると私たちは考えています。
- イベント重視型
- 撮影重視型
- ワールド重視型
- コミュニケーション重視型
- 作業重視型
※ここではオンラインゲームは省きます。
イベント重視型
ライブイベント開催中心のプラットフォームでClusterやVARKなどがこれに該当すると考えられます。ワールドもイベントを開催するための会場としての用途が主になります。
またイベントをより多くの人に見てもらうために、VRだけでなくPCやスマートフォンなど、幅広い端末でアクセスできることが求められるメタバースと言えます。
撮影重視型
クリエイターが作ったアバターを鑑賞したり、写真や動画を撮影して発信できるプラットフォームで、バーチャルキャストなどがこれに該当すると考えられます。
メタバース内でのライブイベントではなく、メタバース内で撮影した映像を動画で配信するスタジオのような用途で使われます。
ワールド重視型
メタバース内の世界を楽しむことを目的としたプラットフォームですが現在これに特化したメタバースはあまり見られないように思います。
第一次仮想空間ブームの際はSplumeやMeet meなど、ワールドを重視したメタバースが多かったように思いますが、結果的には衰退をしていったという印象です。
作品としてのワールドは数回見れば飽きてしまうので、ワールド重視型のメタバースはなかなか存続が難しいというのが現実なのではないかと思います。
ただワールドのクオリティが高いという観点で見れば、VRChatやセカンドライフは非常に優れていると思います。
コミュニケーション重視型
メタバース内でのユーザー同士のコミュニケーションを主な目的としたプラットフォームで、Meta社のHorizonがここに当てはまるのではないかと考えています。
Meta社のHorizonはアバター自体のデザインはマニア好みではありませんが、表情などの表現力が素晴らしく、また自分の特徴を出したアバターを作りやすいところは大きな魅力です。
コミュニケーションというのはメタバースにとって非常に本質的な価値であり、今後のメタバースにおいてこの部分での技術やユーザーインターフェイスの発展は欠くことのできないものであると考えています。
作業重視型
メタバース内でクリエイティブな作業を行うことを目的としたプラットフォームで、NeosVRやHorizon、バーチャルデスクトップなどはこれに該当するのではないかと思います。
VR内にPC画面を持ち込んで複数のディスプレイを出してプログラミングなどを行うことができます。現実で大きなディスプレイを何個も買って設置するのは大変ですがVR内であれば簡単です。
そして画面を共有しながら仲間で一緒に作業だってできます。
数少ない実用性のあるVRの使い方であり、現時点で私たちがメタバース空間に長時間滞在するとすればこういった用途になるのではないかと考えています。
実際にはこれほど綺麗に分類をされるわけではないとは思いますが、概ねこのような傾向があるのではないかと考えています。
私たちが期待しているのはコミュニケーション重視型と作業重視型のメタバースで、中でもHorizonはメタバースをマニアの遊び場から誰もが利用する実用的な世界に引き上げてくれるのではと期待をしているところです。
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